住宅ローンで月々の払いとは別にボーナス払い併用される方が多いです。
しかし、これは良くありません。ボーナス払いはメリットがありますが、デメリットがそれより大きいのが
理由です。
ではメリット、デメリットの順番に見てゆきましょう。
ボーナス払いのメリットデメリット
まず「毎月の返済額を減らせること」です。
それと、ボーナス払いを加味してより高額の物件を狙えることも上げられます。
しかし、減らした分はボーナス月に返済するのですから、必ずしもメリットにはなりません。
しかも実はボーナス払いをすることでむしろ総返済額は増えてしまうのです。
次に、ボーナス払いのデメリットです。
デメリットとしては、長期間のリスクにさらされる
そもそもボーナスはかならず支給されるものとは限りません。
ローン返済の長い期間にリストラや転職でボーナスのない会社に
なるかもしれませんし、そもそも今後ボーナスがなくなる会社が増えると考えられます。
現在は、公務員だから安心ということもなく、実際にボーナスが大幅にカットされてしまい
返済が行き詰まるリスクが大きいです。
ボーナスがないのにボーナス返済が残ると不足分をカードローンなどに
頼ることとなり破綻の原因となります。
「返済が続けられなくなるリスクが高まる」ということが、
ボーナス払いの大きなデメリットといえるでしょう。
次はボーナス払いにした方が返済総額が増えるという事です。
ボーナス払いをした場合と、ボーナス払いはしない場合とのシミュレーションをしてみましょう。
<条件>
金利タイプ:変動金利
返済期間:35年間(ボーナス返済回数は70回)
返済方法:元利均等返済
金利:年0.625% 5年ごとに0.25%上がる
ボーナス払いなし | ボーナス払いあり | |
毎月返済額 | 7万9,543円 | 5万9,643円 |
ボーナス月の返済額 | 0円 | 17万8,930円 |
年間返済額 | 95万4,516円 | 95万4,290円 |
利息総額 | 599万3,340円 | 601万5,986円 |
この場合、ボーナス月は約18万円の返済、その他の月は毎月約6万円の返済となります。
※変動金利なので5年ごとに0.25%金利が上がりますので返済額も変わってきます
表に書いているのは当初5年の返済
ボーナス払いをしたほうが利息は増えてしまう
確かにボーナス月以外の返済額は、
ボーナス返済をしない場合より、ボーナス返済をした場合のほうが、
毎月2万円少なくて済みます。
たとえば、毎月5万円ずつ12ヶ月間返済した場合と、年2回のボーナス月に30万円ずつ返済した
場合では、どちらも返済額は60万円です。
ただ、利息額の計算式がポイントになります。
利息額は毎月、元本の残債額に利率をかけて計算します。
毎月払いの場合は、コンスタントに元本が減っていきますので、
利息額も毎月減っていきます。
それに比べてボーナス払いの場合は、年2回の支払いで返済回数が少ないため、
返済がない6ヶ月の間に利息が余計に発生してしまうのです。
ボーナス返済をやっている場合は
既にボーナス払いを選択されている方はボーナス払いなしのプランに変更されることをお勧めします。
ボーナス返済を続けていくことが難しくなってからでは遅いです。
延滞が数か月続くだけで、借り換えが出来なくなり期限の利益を喪失したら一括返済を請求されてしまいます。
そうなってしまう前に手を打つことが大切です。
変動金利で金利が上がりそうになるなど、借り換えの必要が出来るときは勿論ですが、ボーナス払いなしでの借り換えプランをおすすめします。
返済計画の見直しであれば金融機関と相談してボーナス払いなしの返済プランに変更していきましょう。
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